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市名
越谷市
都道府県名
埼玉県
人口
346
(千人)
件名
ゲノム編集食品の表示等を含めた消費者への情報提供のあり方について検討を求める意見書
本文  ゲノム編集とは、生物が持つゲノム上の狙った部分を切断して突然変異を誘発し生物の性質を変化させる技術であり、農作物の品種改良や新たな治療技術の創出など様々な分野での応用が期待されている技術です。  日本では2019年にゲノム編集食品の販売が解禁され、昨年9月には、ゲノム編集技術を用いて血圧上昇を抑えるアミノ酸の一種「GABA(ギャバ)」の含有量を4~5倍に高めた「GABAトマト」が販売されました。開発を手掛けるサナテックシード社と販売元のパイオニアエコサイエンス社は、GABAトマトの普及のため2022年に介護福祉施設へ、2023年には小学校へ苗の無償配布を行うことを表明しています。  政府は、ゲノム編集食品については従来の育種技術を用いたものとの判別が科学的に困難であることなどから、食品表示や安全性審査を法的に義務付けないとしています。  ゲノム編集食品は、健康維持を目指した食品やアレルギーが起きにくい食品の開発など消費者にとってメリットがもたらされる可能性がある一方、ゲノム編集の過程で目的遺伝子以外のDNAが破壊される「オフターゲット作用」やゲノム編集した細胞と通常の細胞が混在する「モザイク」による健康や環境への長期的な影響はわかっておらず、今後の知見の集積や社会的検証が必要です。このような理由からEUでは、2018年にゲノム編集は遺伝子組み換え食品と同等のリスクを持ちうるとして、従来の遺伝子操作生物規制にかける必要があるとする判決が欧州裁判所によって出されています。  以上のことからゲノム編集食品の販売においては、消費者の知る権利や選択する機会の確保の観点から、食品安全性審査の実施や、その食品表示等を含めた消費者への情報提供のあり方について検討するよう強く要望します。  以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。  令和4年3月17日 埼玉県越谷市議会
提出先
※提出先は複数選択できます。
内閣総理大臣内閣府特命担当大臣厚生労働大臣農林水産大臣環境大臣
提出先 内閣府特命担当大臣
消費者及び食品安全
提出先 その他
可決日
2022/03/17